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ニューヨークのメトロポリタン美術館にてミニセミナーを行いました。

2019年12月3日
神々しいほど青く冴えわたる冷たい空気の中、ニューヨークのメトロポリタン美術館、「Japanese Exhibition at the MET」展にて、ミニセミナーを行いました。

日本人の精神を形作るものとは?

縄文式土器、阿弥陀如来や大日如来像、聖徳太子像、江戸時代のお能の衣裳、浮世絵、小袖、甲冑等々、日本の歴史を物語る多くの展示品の中からいくつかをピックアップして、それにまつわる日本人の暮らしや文化、哲学、精神に横たわるものなど、現代人の暮らしに残ることと、失いかけていることなど、結構なマニアックな話をさせていただきました。そんな話にお付き合いいただいたのは、アメリカ人、スイス人、イタリア人、フランス人など多国籍ないずれも日本に興味津々の皆様でした。

まずは今ブームの縄文時代の日本人の精神性のお話しを。

日本人はなぜ、仏教と神道、二つの宗教を両方同時に持っているの?

これは欧米人にはとても理解が難しい概念のようで、聖徳太子像を前に、十七条憲法のお話をさせていただきました。
和をもって貴しとなす」日本人の精神性の土台ですね。

意匠に込められた想い

時代は進んで江戸時代、豪華なお能衣装や小袖には平安時代から続く、美と吉祥への願いが込められています。一つ一つの文様の由来や意味などは、ギリシャ神話のそれと共通するものもあり、興味を持っていただきました。

そして庶民文化の代表選手、浮世絵ももちろんありました。
本当は役者絵や美人画の話をしたかったけれど、日程直前に歌川広重シリーズに差し替えられていました。永谷園のお茶漬けの話をすればよかったー!と後から思い出しました。

大切に守られる展示品

長い期間の展示の場合、展示物をライトによる劣化や損傷から守るために時々入れ替えをするそうです。
江戸時代の金箔のお能衣装、見事でした。

今回は、ニューヨークに住む多国籍な、文化を学ぶ方々と接して、私の拙い話を真剣に聞いてくださる温かさと、日本文化に興味を寄せてくださることにとても感激いたしました。